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南面の日射 vs 東面の日射 日当たり日照シミュレーションにて徹底比較 

  • 執筆者の写真: 建物ラボ
    建物ラボ
  • 2024年7月11日
  • 読了時間: 4分

今回は、南面の日射と東面の日射を日当たりシミュレーションを実施してどのように異なるのか比較します。

※前回のブログ 南面の日当たりと東面の日当たり比較の続編となります。

まだ見ていない方は↓より



住宅の設計を検討する際に、南向きと東向きの住宅で日当たりや明るさの条件がどのように異なるかを理解することは非常に重要です。以下に、それぞれの方位による特徴を詳しく説明し、どちらが総合的に明るさ環境上優れているかを述べます。


 

まずは、比較住宅の説明です。日当たりの影響のみを比較するため、窓は1つ16520サイズ引違窓のみ。その他条件は全く同じです。窓の向いている方位が南面なのか、東面なのかの違いのみです。建築地はどちらも東京都にしております。


【パターン①】

窓が南面向きの日当たりの比較用住宅
パターン①南面に窓を配置した住宅

下が南、上が北の方位となります。


 

続きまして

【パターン②】

窓が東面向きの日当たりの比較用住宅
パターン②東面に窓を配置した住宅

パターン①とは90度回転させて、下が東・上が西の配置となります。


 

パターン①とパターン②の建物大きさは↓です。

10畳ほどの大きさとなります。

住宅の日当たり・日照比較用住宅の間取り
パターン①、②の間取り 10畳の大きさ

 


続きましてパターン①とパターン②の建物形状確認用の旋回動画です。

比較する2つの建物は同じ形状になっており、窓が向いている方位が南面か?東面か?の違いのみです。小屋の様な住宅です。※あくまで比較用の簡単な建物です。





 


上記条件の2つのパターン住宅形状・条件の住宅で日当たりシミュレーションを実施します。南面と東面の日射でどの様に日射が入るのか見てゆきましょう。

それでは、まずは窓が南面に面した建物の外観日当たりシミュレーションです。

※季節はどちらの動画も春分の時期です。

パターン①の南に面した配置の場合、主に昼前後の日射を多く取り込むことが出来るのが動画より分かります。

南面の日射は日当たり・室温に与える影響が大きい特別な方位です。

続きまして、パターン①の内観LDK日当たりシミュレーションです。


昼前後に日射が入ると室内も明るくなり快適です。更に冬場は日射取得熱も得られる為、室温を上げる事が期待出来ます。天然無料の暖房です。

逆に夏は日射遮蔽をしないと、不快に室温上昇してしまいますよ。


 


続きまして、

パターン②(東面向き)の外観日当たりシミュレーションと内観LDK日当たりシミュレーションです。方位以外はパターン①と条件同じです。

どの時間のどの様に日射が差し込むのか注意深く確認してください。


東面の日射の特徴は、主に朝の時間帯の日射が入る点です。

朝起きたときや朝食時など、太陽の自然光で明るい空間を実現する事が出来ます。逆にお昼頃になると直射日光は入らなくなります。

また、東面の日射は朝から昼にかけての日射であるため、室温上昇の効果はあまりありません。


続きまして、パターン②内観LDK日当たりシミュレーションです。

内観で見ると、朝の時間の日射をより想像出来ますね。


 

外観・内観の日当たりシミュレーションを実施する事で、正確に日射を確認する事が可能です。周辺の建物情報を入れてゆけば、実際の日射になります。

同じサイズ・同じデザインの建物でも、窓の方位が変わるだけで明るさ・明るくなる時間帯など、全く異なってきます。

今回室温シミュレーションは実施しておりませんが、南面は室温上昇が期待できるので、冬は無料の暖房として日射取得熱が得られます。逆に夏場は日射遮蔽をしないと、暑くなります。


 

方位別の日射の特性を動画を用いて説明しました。


昼は共働きで誰も居ないから朝の時間帯明るくしたい。

在宅ワークをしているので昼の明るさを優先したい。

電気代を削減したいので、日射取得熱を優先したいなど。

ご自身のライフスタイルを考慮して窓選定して見て下さい。


今回の建物は単純な形状・条件でシミュレーションしました。

しかし、実際は住宅これほど単純ではありません。

例えば、周辺建物・周辺樹木・方位がずれている・少し離れたところにマンションがある・山林・自宅が影になるなどなど、日射に与える影響は無数にありご自身で判断するのは難しいです。


一生に一度の大きな買い物ですから、後で後悔しても遅いです!

日当たり・日照シミュレーションはプロにお任せ下さい。

建物ラボは皆様の住宅プラン作成のお手伝い致します。



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