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【実例④】日当たり・日照シミュレーション_S様邸 吹抜けのメリット・デメリット

  • 執筆者の写真: 建物ラボ
    建物ラボ
  • 1月11日
  • 読了時間: 4分

皆様あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。


毎日記事をアップしようを決めていたのですが、久しぶりのアップとなってしまいました。

今年こそは毎月?毎週?なのか、とにかく継続して続ける事を目標としたいですね。

 

今回は4回目の実例です。

岐阜県S様邸です。S様邸はLDK南面に大型の窓を配置して頂いておりましたが、LDKは南北に長く南面の大型窓だけでは、北側に配置されているキッチンが薄暗くなるのではないか?というご不安を抱えておりました。


住宅外観。吹き抜け窓の位置。
S様邸初期外観(初期のプランです)

お施主様は吹抜け窓にて明るさ確保と考えられましたが、吹き抜け窓のサイズや位置、そもそも吹き抜け窓で北側のキッチン空間が明るく改善されるのか?疑問が解消されないまま、建築会社さんとの打ち合わせは進んでおりました。そもそも、キッチンは暗いのか?意外と明るいのか?はっきりと分からないままでした。


言ってしまえば、明るいのか?明るくないのか?一種の賭けですね。

一生住むかもしれないマイホームを賭けで決めることはしたくありませんよね。


窓を確定して確認申請して大丈夫か?そんな不安がある状況で当方へご依頼を頂きました。





 

吹抜け窓を設置するにあたり、下記条件を全て満たす最適な吹抜け窓を検討しました。

・吹き抜け窓の高い視点から日差しを入れて、北側のキッチンまで日射が届く窓位置・形状である事。

・夏場の日射は庇でカット出来る窓位置・サイズである事。

・夏場の西日も強くあたるので、夏の西日対策もされている事。


通常であれば、上記条件を全て満たす窓サイズ・窓数・窓位置を出すには、暗算や感では出来ません。出来る人がいるとすれば、答えも感です。合ってるか分かりません。

しっかりと文明の利器であるコンピューターを使って事前確認すれば、間違いありません。


周辺建物・自宅プランを作成し、建築条件を再現します。

上記条件をすべて満たす窓位置・窓サイズを、3Dシミュレーションで日射の位置を確認しながら導き出します。


シミュレーションの過程を簡単にまとめた動画を添付します。



シミュレーション実例

吹抜け窓設置の際は、メリットとデメリットがある事を両方理解し、検討しなければなりません。窓が大きい、多ければ良いというものでもありません。


【吹抜けのメリット】

・高窓なので、周辺に建物が迫っている場合でも直射日光が入る場合が多い。

・高窓で高い位置からの日射なので、LDK空間のより奥まで日射が届く。

・空が見えるので、開放感も出せる。

・開閉できる窓種にすれば、夏場の排熱などの効果も期待できる。

・断熱性の取れた建物・窓の場合、吹抜けがあると空気が上下に循環するので、室温が均一に混ぜられる。


【吹抜けのデメリット】

・日射遮蔽を考慮しないと、夏場暑くなり熱溜まりが出来る。

・単純に大きい窓が有ると、冬場冷気が降りてくる。

・周辺建物からの視線を考慮しないと、視線が入る場合もある。

・建物・窓の断熱性が悪いと、LDKの体積が増えるので、エアコンの効きが悪くなり、電気代も増える。


ですので、吹き抜け窓設置のポイントとしては、デメリットを抑えつつ、必要最低限の窓を適所適材で配置する事がポイントです。


 

まとめ


日当たりが悪い=吹き抜け窓設置 と安直に考えている方を多く見受けられます。

しかし、吹抜けにはメリット・デメリットが数多くあり、単純なものではありません。

吹抜けや吹き抜け窓に関しては、まずは元受けの建築業者さんにご相談下さい。

はっきりした回答や曖昧な回答、エビデンスの無い感に頼った回答の場合、不安になると思います。その場合は、当方へシミュレーションご依頼下さい。


建ててから後悔しても遅い!!

そんな人を減らすために今年も頑張ります。




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